深海探査の図版。船から海底までの位置関係を1枚で見せる

海上の船、水中の装置、海底付近の探査機をそれぞれ写真で紹介しても、互いがどのような位置関係にあるのかは伝わりにくいものです。活動する場所が離れているため、1枚の写真に全部を収めることも難しくなります。こうした技術を展示や図録で紹介するときには、海面から海底までを縦に示す図版が使えます。装置の外観だけでなく、船とのつながりや深さの違いを見渡せるようにした説明図です。

海上の船と水中の探査装置を縦に配置した図
制作例: 海上の船と水中の探査装置を縦に配置した図

活動する場所を同じ画面に載せる

掲載した制作例では、上に船、下に海底を配置し、その間に水中の装置を描いています。船から続く線も示しているため、各装置を別々に見る場合とは違い、全体のつながりをたどれます。海の色や波の表現は、船が海上にあり、装置が水中にあることを示す手がかりになります。図の役割は、すべての寸法を実物どおりに再現することではなく、解説に必要な配置を見せることです。

深さと装置の大きさを同時に扱う難しさ

深い海を実際の比率で描くと、船や装置はごく小さくなってしまいます。装置を見える大きさにすると、今度は距離の比率が実際と異なります。説明図では、途中を省略した記号を使ったり、寸法の注記を添えたりする方法があります。この図でも、水中を示す範囲の途中に省略を表す線が入っています。何を正しい比率で示し、何を見やすさのために調整するかを区別すると、見た目から距離を誤って判断されにくくなります。

機器の形は、位置の図でも確かめる

全体の配置を示す図だからといって、装置を自由な形にしてよいわけではありません。資料に基づいて外観を描き、その中で説明に必要な部分を見せます。細かな部品は、図録で大きく載せる図と、展示で全体を示す図では扱いを変える場合があります。装置の内部を紹介する必要があれば、配置の図に詰め込むより別の図を添える方が読みやすくなります。全体と各装置の説明を分けることで、情報の密度を調整できます。

技術の規模を説明する図として使う

深海探査のように、普段目にすることのない場所で行われる活動は、写真だけでは規模や仕組みを想像しにくい場合があります。海面から海底までを見せる図は、その活動の舞台を紹介できます。本文は各装置の役割や調査内容を説明し、図はその説明の場所を示します。展示、図録、一般向けの技術紹介では、専門的な装置を紹介する図と、活動全体を見せる図の両方を制作しています。

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