地形や地盤の説明では、地面の上で見えることと、その下にある構造を結びつける必要があります。写真は地表の様子を示せますが、地下の状態までは同時に写せません。地中を切り開いたように描く図版なら、地面、建物、土の中を同じ画面で示せます。図鑑や教材では、現象が起きた場所を見せる絵と、仕組みを説明する断面図を組み合わせます。地下の様子を想像で描かず、説明する内容に合った資料に基づくことが前提です。
表面の変化だけでは説明しきれない
地面に亀裂が入る、斜面が崩れるといった状態を描くだけでも、何が起きたかは紹介できます。しかし、地中の構造が本文の話題になる場合には、外観の絵だけでは足りません。地表と地下をつなぐ図を添えると、説明の対象を確かめられます。どの深さまで見せるか、どの範囲を切り取るかは、文章が扱う内容によって変わります。見開きの中で、現象の絵と仕組みの図を分ける構成も使えます。
図鑑の制作例で見せている範囲
掲載した画像には、建物のある地表、斜面、地中の粒子を示す図が含まれています。地面の上に現れる状態と、見えない内部の状態を異なる図で描いています。これらを並べるだけで、すべての災害の原因を説明できるわけではありません。各図が何を示すのかは、本文や見出しと対応させる必要があります。画像の内容に合わせて説明を分担すれば、図鑑の読者が目に見える変化から地中の話題へ進めます。
縮尺の違いを混ぜるときの注意
建物と土の粒子では、大きさが大きく異なります。建物を描いた断面の中に粒子を大きく描けば、実際の比率ではない表現になります。細部を見せるための拡大図として分ける、枠を付ける、模式図であることを示すなど、読み取り方を整理します。地層や傾斜についても、見やすさのための強調と、実際の寸法や角度を区別する必要があります。図の印象が本文の説明と食い違わないように、掲載時の注記も含めて考えます。
自然の風景と、説明のための図をつなぐ
地球科学の図版では、自然らしい風景と、整理された断面図の両方を使います。風景は読者が状況を想像する手がかりになり、断面図は構造や位置を確かめる手がかりになります。どちらにも同じ対象が出るときは、向きや名称を合わせて対応を示せます。図鑑、一般書、展示などで地形や地盤を扱う際には、提供資料と監修内容に沿って、見える範囲と内部の説明をつなぐ図版を制作しています。
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