教材には、器具や生物を描くイラストだけでなく、表やグラフも載ります。数値を一覧で読む場面と、全体の傾向を捉える場面では、適した見せ方が違います。表なら個々の値を探しやすく、グラフなら増減や割合の関係を見渡しやすくなります。図版制作では、元の情報をそのまま置くだけでなく、本文が説明していることを確かめられる形に整えます。装飾を増やすことより、軸、項目、単位、注記が読めることが基本になります。

表は、同じ規則で情報を探せる形にする
化学教材の制作例には周期表があります。行と列の位置を使って情報を読むため、区切りや見出しの対応が大切になります。特定の部分に色や文字の強調を加える場合も、元の並びを読みにくくしないことが必要です。表の外に解説を置き、どの範囲を指しているのかを示す方法もあります。数値表でも、桁数、単位、空欄の意味などを整理すると、読者が同じ基準で各項目を比較できるようになります。
割合を示すグラフでは、何を全体とするかを明確にする
同じ画像には、空気の組成を示す円グラフも掲載しています。円全体に対して各部分がどの程度を占めるのかを示す図です。小さな割合の項目は、扇形の中に文字を入れると読めなくなるため、外側に名称や数値を置く場合があります。割合の図では、集計の対象や単位も本文や注記で確かめられるようにします。図の面積だけで細かな数値を判断させず、必要な値を文字として併記することで説明を支えます。
教材では、強調にも意味を持たせる
見せたい項目が多いからといって、すべてを違う色にすると対応を覚える負担が増えます。本文で取り上げる範囲だけを強調する、関連する項目を同じ扱いにするなど、説明と結びついた使い方にします。グラフでは、軸の取り方によって変化が大きく見えたり小さく見えたりします。見た目を整える際にも、元のデータと目盛りの対応を保つ必要があります。表やグラフは、絵柄をそろえるだけで完成する図版ではありません。
本文に戻って読める図版にする
表やグラフに短い解説を添えると、そのページで何を読むのかを示せます。ただし、本文と図に違う単位や項目名が使われていると、対応を探す手間が生じます。名称をそろえ、必要な注記を近くに置くことも制作の一部です。参考書、一般書、技術資料に掲載するグラフや表は、イラストと一緒に作る場合もあります。ページ内で説明の調子をそろえながら、数値を読む部分の正確さを保って制作します。
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