写真、既製素材、オリジナルイラストの使い分け

写真、既製素材、オリジナルイラストは、安い順、分かりやすい順に並ぶものではありません。実物を見せるなら写真、一般的なイメージを添えるなら既製素材、見えないものや複数の情報を組み直して説明するならオリジナルイラストが向いています。

どれを使うか迷ったら、「読者に実物を確認してほしいのか」「特定の構造や手順を理解してほしいのか」を先に決めてください。ここが決まれば、必要な画像の種類もほぼ決まります。

外観、質感、現場の状態をそのまま見せるなら写真

商品の色や質感、作業現場の広さ、実際の服装など、その場にあるもの自体が情報になるときは写真を使います。読者が購入する製品と同じ外観を見せたい場合や、施工前後を記録する場合も、写真の方が目的に合います。

ただし、写真には写っているものが全部入ります。背景の不要物を省きたい、複数の部品を同じ角度で比較したい、内部を見せたいという用途では、撮影後の加工だけで対応できないことがあります。撮影できない角度や、すでに存在しない対象も写真にはできません。

特定の形でなくてもよい小さなカットには既製素材

電話、メール、会議、買い物など、特定の製品や人物である必要がない場面には既製素材を使えます。本文の区切りへ添える小さなカットや、資料中のアイコンを短期間でそろえたい場合には便利です。

問題は、欲しい意味に近い素材があることと、今回の媒体へそのまま使えることは別だという点です。商用利用の可否、加工できる範囲、利用できる媒体、使用期限を素材ごとに確認します。別々の素材集から集めると、線の太さ、人物の頭身、影、色の付け方がばらつくこともあります。

内部構造、仕組み、時間の変化はオリジナルイラストで組み直す

製品の内部、人体の働き、地形ができる過程、工場の流れなどは、一枚の写真で説明できません。オリジナルイラストなら、外側を一部透かす、断面だけ見せる、異なる時点を横に並べる、重要な部分だけ大きく描く、といった組み直しができます。

図版イラスト制作所では、「ポプラディア大図鑑 WONDA 地球」で地形の成り立ち、雲の種類、地震や災害の仕組みなどを制作しました。写真や研究資料をご提供いただき、題材によってリアルな描写と模式的な描写を使い分けています。写真の代用品として描くのではなく、写真では見せられない関係を説明するためのイラストです。

写真とイラストを同じ記事で使ってもよい

一つの媒体ですべてを同じ種類の画像へ統一する必要はありません。製品の外観は写真、内部の仕組みはイラスト、一般的な注意事項はアイコンというように、説明する内容で使い分けられます。

このとき、同じことを写真とイラストで繰り返さないようにします。写真の役割、イラストで追加する情報、本文に残す説明を決めておけば、画像を増やしても話が散らかりません。

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