1色・2色印刷の図版制作。白黒の構造図と2色の解説図の例

書籍や教材が1色・2色で印刷される場合は、図版も紙面の仕様に合わせて制作します。フルカラーの図を用意して、最後に白黒へ変換するだけでは、色で区別していた部分が見分けられなくなる場合があります。線、濃淡、文字などを使い、必要な違いが残る図にします。

図版イラスト制作所には、Kの1色で制作した一般書、CKの2色で制作した化学系一般書、CMKの3色で制作した化学教材の実績があります。

1色でも、線と濃淡で内部の構造を見せられる

下は、インプレス「小腸を強くすれば病気にならない」に掲載するために制作した図です。同書のイラストは、Adobe Illustratorを使い、Kの1色で制作しています。

1色で制作した書籍の解説図。腸の構造と働きを示した制作例。
1色で制作した書籍の解説図。腸の構造と働きを示した制作例。

この例では、腸の外側の形だけでなく、内部も見えるように描いています。濃淡と陰影を使い、線だけでは把握しにくい立体感も加えています。名称を示す線と、働きを示す矢印も含まれています。

白黒の図版は、輪郭だけの単純な絵に限りません。内部の構造や、前後に重なる部分を表す図も制作できます。逆に、細かな陰影を加えなくても、名称と線だけで説明できる図なら、その形が使えます。

2色では、追加した色を何に使うかが変わる

次の例は、技術評論社「生活用品の化学が一番わかる (しくみ図解)」に掲載した図です。こちらはCKの2色で制作しています。髪や文字を黒で描き、水色で髪の周囲の物質や状態を示しています。

CKの2色で制作した書籍の解説図。
CKの2色で制作した書籍の解説図。

印刷に使う色が増えると、同じ濃さの部分でも色の違いで見分けられます。ただし、2色使えるからといって、あらゆる要素を色だけで区別できるわけではありません。名称や形、配置も組み合わせて、図の内容が読める状態にします。

2色の紙面でも、黒と別の色を使う場合や、使用する色版が指定されている場合があります。制作するデータは、実際の印刷仕様に合わせます。

カラー図版を白黒へ変えるときは、見分けられるかを確認する

赤と緑で分けていた部分を白黒にすると、近い濃さになってしまうことがあります。色名で説明していた凡例も、そのままでは図と合いません。単なる色の変換だけでなく、区別する方法の変更が必要になる場合です。

編集できる制作データがあれば、濃淡、線の種類、模様、文字などを調整できます。完成した画像だけの場合は、一部を描き直す作業が必要になることもあります。元データの状態によって対応が変わります。

また、図を小さく載せると、薄い線や細かな模様が見えにくくなります。制作画面の拡大表示だけでなく、紙面で使う大きさで確認することが必要です。

当所では、書籍・教科書・参考書の印刷仕様に合わせた図版制作に対応しています。1色・2色での新規制作や、既存図版を別の色数の紙面で使うための調整などをご相談いただけます。

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